やあ、どうだい?
調子に乗ってもう一例、文法が絡むお話を書いておきましょう。「やあ、どうだい?」なんて訳されることの多い「ヘィ、ハウジッゴォウイン?」。映画なんかでもとてもよく聞く気軽な挨拶ですよね。何でカタカナで書いたかというと:
- ちょっと信じられないかもしれませんが、このフレーズを「Hey, how's going?」と思っている人が結構多いからなんです。全くの初心者なら分かりますが、そこそこの人でもそう理解しているとしか思えない場合が結構見受けられます。
- それはこのフレーズを話すときに分かります。平気で「ヘィ、ハウズゴォウイン?」と発音しているからです。「ハウズッゴォウイン?」なら分かります。主語のitの存在を意識していれば、ここはitはほとんど発音されないけれども一瞬、ッと息を込めるところですね。欧米人の発音を聞いてみてください。
- How's going? 少し考えたら分かりますよね?主語がありませんよね。文法的に成り立っていない文章ですよね?仮に聞いた瞬間そう思ったとしても、次の瞬間、あれ、おかしいよな、あっ、How's it goingかと分かるはずです。
- この例はただ単に文法力だけではなく聞き取り・発音能力も絡んでいます。しかしもう一つ絡んでいるのは自分へのinputを文法に照らし合わせてverifyする癖があるかどうかも絡んでいると思います。
- でも大前提は聞き取った文章をverifyするさいの土台となる文法力です。それがなければ正しいのかどうかすらも分かんないということになります。
- この辺は中級者を超えつつある頃から効いてきます。逆に言えばそれまでにやっておきたいといったのはそこに理由があるんです。